米国株に関する現在の市場の状況と主要な動向について解説します。
現在の米国株市場は、政府機関閉鎖のリスクがあるにもかかわらず、主要指数が史上最高値を更新し続けるという非常に強い展開を見せています。
主要指数の動向と市場最高値の更新
主要な株価指数は揃って上昇し、市場最高値を更新しています。
S&P 500
今年29回目の最高値取引を終え、初めて6700を突破しました。
2025年末までに7000に到達する可能性が予測されています。
Nasdaq
0.4%上昇し、日中最高値を更新しました。
特に直近ではNasdaqが最も強い動きを見せています。
ダウ平均
プラスで取引を終えました(+0.17%)。
S&P 500は4月以降、ほぼ40%も急上昇しており、市場最高値を更新し続けています。
市場を牽引する要因・AIとメガキャップ企業
現在の市場の上昇は、主にAI関連銘柄やメガキャップのテクノロジー企業に主導されています。
NVIDIA(NVDA)
Nasdaqの上昇を支え、史上最高値を更新しました。
NVIDIA株の市場最高値更新が全体の動きを支えた形です。
AIセクターの熱狂
AI企業への資金流入は加速しており、チャットGPTを手掛けるOpen AIは、従業員の株式売却を通じて企業評価額が5000億ドルに達しています。
政府機関閉鎖(シャットダウン)の影響と懸念
米国政府機関の閉鎖(シャットダウン)が継続していますが、歴史的に株価市場は政府閉鎖の影響を大きく受けてこなかったとされています。
投資家はこの懸念を振り払おうとしています。
ただし、今回の閉鎖に関しては、政策の不安定さやAIバリエーションの高さから、注目度が高まっています。
政治的対立
政府閉鎖は、民主党と共和党が合意期限に間に合わなかったために始まっています。
トランプ前大統領は、閉鎖を利用して数千人規模の連邦職員削減を検討し、民主党に圧力をかけている状況です。
経済指標の遅延
閉鎖が続いているため、本来発表されるべき経済データ(特に雇用統計/ジョブズレポート)の発表が止まることが大きな懸念となっています。
GDPへの影響
財務長官は、政府閉鎖の結果としてGDPに打撃が及ぶ可能性があると述べています。
長期的な見方
市場は数日間の閉鎖は容認するだろうが、長期的に見れば、政府が省庁削減に成功した場合、短期的には混乱(disruption)、長期的に見ればプラスと見なされる可能性もあります。
予測市場では、この閉鎖が約2週間続くと見込む投資家もいます。
バブルと割高感への警告
現在の株価の急騰を受け、市場の過熱感に対する警告が強まっています。
バフェット指数
ウォーレン・バフェット氏の指標は、GDPの217%に達しており、歴史的に超加熱ゾーンにあると示されています。バフェット氏自身、これを「火遊び (Playing with fire)」と呼んだとされています。
強気相場の終焉
レオン・クーパーマン氏は、強気相場はバリエーションが割高になり、非合理的な熱狂で終わりを迎える傾向があると述べています。
これは、現在、相場の末期症状が見えている可能性を意味し、盲目的に買うのは危険であるというメッセージです。
過去のクラッシュ
歴史上最悪の2つのクラッシュ(1929年と1987年)は10月に発生しており、特に過去2年間でS&P 500を大きく上回った業界(半導体など)は、クラッシュ確率が高いと指摘されています。
金融政策の動向
FRB(連邦準備制度理事会)は10月の会合で利下げを発表すると予想されています。
利下げ期待
市場は10月のFOMCで0.25%の利下げを約97%の確率で織り込んでいます。
利下げは株式にとって追い風となります。
FRB高官の慎重姿勢
一部の連銀総裁は、インフレリスクが依然として大きいとして、利下げの過度な前倒しには慎重な姿勢を示しています。
インフレ目標2%達成のために、一段の対応が必要との見解もあります。
個別銘柄の大きな動き
テスラ
第3四半期の販売台数は市場予想を上回ったものの(前年同期比+7.4%)、株価は5.11%下落し、強い調整が入りました。
これは、米国での補助金廃止前の駆け込み需要が大きかったことによるネガティブ評価、および利益確定の売りが要因とされています。
投資家へのアドバイス
市場は日々上下しますが、長期投資家は冷静さを失ってはなりません。
時間(複利)の力
複利は早く始め、忍耐強く続けた人にしか恩恵をもたらしません。
長期投資では、「時間」を最大の味方にすることが重要です。
インデックス投資の推奨
特定銘柄を選ぶよりも、インデックス(S&P 500など)を買う方が良いと推奨されています。
株 vs. 債券
現在の高インフレ環境下では、債券(国債)は固定金利しか払わず、実質リターンが削られています。
このため、レオン・クーパーマン氏は、今では株の方が債券よりもリスクが小さいと見ています。


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