米国株2025年10月9日

米国株
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市場の動きと主要指数

10月8日の米国株市場は反発しており、S&P 500とナスダックは揃って最高値を更新しました。

水曜日(10月8日/9日)の市場では、S&P 500は0.6%、ナスダックは1.1%上昇しました。

一方、ダウ平均はわずかにマイナス、またはほぼ動きなしで引けています。

市場を動かしている主な原動力は人工知能(AI)であり、NVIDIAのようなAI関連株が引き続き市場の主役となっています。

経済背景と金融政策の期待

現在のウォール街は、AIの成長ストーリーと、FRB(連邦準備制度理事会)が今後も利下げを続けるという期待に支えられ、猛烈な勢いを保っています。

FOMC(連邦公開市場委員会)議事要旨が発表され、参加者の約半数が年内にあと2回の利下げを見込んでいると回答しました。

議論では、しつこいインフレと弱まりつつある労働市場のどちらを重視するかで意見が分かれていましたが、年内に追加緩和することが適切と判断した委員が多数を占めました。

世界経済に関して、IMF(国際通貨基金)の専務理事は、世界経済は懸念されていたよりも好調であると発言し、米国が約半年前の景気後退を回避したと指摘しています。

政府閉鎖は8日目に突入していますが、現時点では投資家の関心は別のところに向いています。

ただし、イングランド銀行は特にAI企業の株価は割高に見えると警鐘を鳴らしており、AIへの期待がしぼめば株式市場が大きな影響を受ける可能性があると指摘しています。

注目された個別株の動き

特にAI関連セクターが強く、複数の銘柄が大幅に上昇しました。

NVIDIA

2.2%上昇しました。CEOのジェンセン・ファン氏は、AIブームはまだ始まったばかりで、さらなる成長余地があるとの見解を示しています。

AMD

11%の急騰が続き、OpenAIとの提携を受けた上昇が続いています。AMDは今週だけで40%以上上昇しています。

Dell

AIサーバー事業を背景に長期見通しを情報修正し、9%高で続伸。

Arista Networks

8.3%急騰し、過去最高値を記録しました。

Amazon

ロサンゼルスのクリニックに処方薬の自販機(Amazonファーマシーオスク)を設置すると発表し、1.6%上昇しました。

Rocket Lab

日本のQPS研究所と新たな複数回打ち上げ契約を締結したと発表し、株価は6%上昇、年初来では約150%急騰しています。

AI市場と「ベンダーファイナンス」のリスク

AIブームの中、NVIDIAが一部のAI企業に対して「ベンダーファイナンス」と呼ばれる手法を用いていることが話題となっています。

ベンダーファイナンスとは、供給企業が顧客に資金を貸し、その資金で自社製品(この場合はNVIDIAのチップ)を購入させる仕組みです。

NVIDIAはOpenAIやCoreWeave、Lambda LabsといったAI企業に投資したり、GPUを担保に融資(GPUローン)を提供したりしており、これにより彼らはNVIDIAのチップを購入しています。

この手法は、過去のドットコムバブル崩壊前にルーセントが行っていた戦略と類似しているとの指摘がありますが、ファン氏は、現在のAIインフラ市場の規模(ハイパースケーラーが運営する2.5兆ドル規模のビジネス)は当時とは全く異なると反論しています。

イーロン・マスク氏のAI企業XAIも、NVIDIAのGPUを購入するために、SPV(特別目的事業体)の枠組みを使って約3兆円の資金調達を交渉しており、一部ではこれを循環取引ではないかとの指摘もあります。

このスキームは、もし失敗した場合、連鎖的に損失を抱える危険性がある「諸刃の剣」と認識されています。

ソフトバンクと物理AI

ソフトバンクの孫正義氏も投資を再開し、スイス企業ABBのロボティクス部門を53億7500万ドルで買収すると発表しました。

この動きは、ソフトバンクのロボット分野への大規模な再参入を示しています。

NVIDIAのCEOであるジェンセン・ファン氏がAIの「第4の波」として提唱しているのが、物理法則を理解し、現実世界で働くフィジカル AI(ロボティクス)であり、孫氏もまたこの分野を次のフロンティアと見ているようです。

ソフトバンクの株価はこの買収発表を受けて12%急騰しています。

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