米国株2025年10月31日(11月1日)

米国株
Screenshot

米国株市場は、企業の好調な決算とAI(人工知能)分野への巨額な投資によって牽引されています。

市場動向と決算

指数の動き

直近では、S&P 500、NASDAQ、ダウ平均ともに上昇しました。

特にNASDAQは7ヶ月連続で月間上昇を記録しており、これは2018年1月以来の最長記録です。

10月単月で見ると、NASDAQは約4.7%高、S&P 500は約2.3%高となりました。

企業決算

今期決算を発表したS&P 500企業の大部分(約83%)が予想を上回る利益を上げており、決算状況は良好です。

個別銘柄の動き

Amazonは強力な決算(特にAWSの成長)を受けて株価が大きく上昇し、市場を押し上げました。

一方、MetaやMicrosoftは、過剰投資への懸念や収益化の曖昧さから、決算発表後に下落する場面も見られました。

AIへの巨額投資と「公循環」

AIへの支出が現在の米国株市場の最も重要なテーマです。

ハイパー・スケーラーによる投資

Google、Microsoft、Meta、Amazonの4社は、AIへの投資を加速させるため、設備投資の予測を引き上げました。

これら4社の今年の設備投資の合計は3,800億ドル以上に達すると予想されています。

AIブームの見通し

NVIDIAのCEOであるジェンセン・ファン氏は、AIが「公循環」(AIの改善が利用を増やし、それが利益とさらなる投資を生むサイクル)に入ったと述べています。

ファン氏は、我々は新しいコンピューティング時代の10年の始まりにいるとし、過去に構築された膨大なコンピューター資産(1兆ドル規模)が、CPUベースからGPUベースの新しいプラットフォームへ移行する必要があると強調しています。

収益性の違い

AI投資の収益化については、クラウドサービス(AWS、Azure、Google Cloud)を持つAmazon、Microsoft、Googleの3社は、他者がクラウドを利用することでAIも利用可能になるため、収益への結びつきが明確だと見られています。

一方、クラウドを持たないMetaは、AIの恩恵がデジタル広告の改善など間接的であるため、アナリストから「未知の収益機会」として見られています。

金融政策とバブル懸念

金利政策

直近のFOMCで利下げが決定されましたが、12月の利下げについては不確実性が残っています。

市場の折り込みでは、現状維持が約35%、25ベーシスポイントの利下げが約65%となっています。

FRB内の意見対立

一部の連銀総裁(ダラス連銀のローガン総裁など)は、労働市場が概ね均衡し、経済が勢いを継続していること、そしてインフレが依然として高すぎることから、利下げに反対の姿勢を示しています。

バブル論争

AI関連株への集中投資により、市場ではバブル懸念が議論されています。

しかし、現在、市場が「バブルかどうか」を議論している間は、まだ健全なマーケットであるという見方もあります。

著名投資家の警告

「ビッグショート」で知られるマイケル・バリー氏は、現在の市場について「唯一の勝ち筋は関わらないことだ」という警告を発しており、市場の崩壊を予期している可能性を示唆しています。

まとめ

米国株市場は、ビッグテック企業によるAIへの積極的な投資と堅調な決算に支えられ、強い上昇基調にあります。

AIは単なる一過性のブームではなく、社会を変えるほどの大きな需要を生み出すと予想されていますが、一方で、一部の連銀総裁は経済の勢いとインフレを懸念しており、また、市場の過熱感からバブルの可能性を指摘する声も上がっています。

例え話で理解を深めるために

現在の米国株市場におけるAI投資ブームは、まるで新しい大陸へのゴールドラッシュに似ています。

AmazonやMicrosoftといったクラウド企業は、ゴールドラッシュで最も儲けた「ツルハシやジーンズを売る人」のように、AI開発に必要なインフラ(GPU、クラウドサービス)を提供することで、確実な利益を得ています。

AIそのものが未来の富を生む巨大な機会である一方で、投資の勢いが加熱しすぎると、マイケル・バリー氏が警告するように、足元が崩れるリスク(バブル)も常に存在している状況です。

コメント