米国株2026年1月13日

米国株

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1月12日の米国株式市場は、重要ニュースによる一時的な動揺がありながらも、最終的にはS&P 500とダウ平均が過去最高値を更新するという非常に底堅い展開となりました。

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市場の関心は主に、FRB(連邦準備制度理事会)の独立性を揺るがす司法当局の動きと、トランプ大統領による新たな経済政策案に集まりました。

FRBの独立性とパウエル議長の刑事訴追の示唆

この日、最も衝撃的だったのは、米司法省がパウエルFRB議長に対し、刑事訴追の可能性を示唆する召喚状を出したというニュースです。

背景

表面上の理由は、FRB本部の改修工事費用が当初の19億ドルから25億ドルに膨らんだことに関連し、パウエル議長が昨年行った議会証言に虚偽があったのではないかという疑いです。

パウエル議長の反論

議長はビデオ声明を出し、この動きを「政権による脅しや継続的な圧力」であると真っ向から批判しました。

彼は、FRBは大統領の意向ではなく公共の利益と経済状況に基づいて金利を設定しており、今回の措置はその独立性を脅かす政治的圧力であると主張しています。

市場の反応

当初、FRBの独立性への懸念から債券やドルの信用が揺らぎ、株価は大きく下げて始まりましたが、投資家が「実際に起訴される可能性は低い」と冷静さを取り戻したことで、株価は徐々に回復しました。

クレジットカード金利制限案と金融株の下落

トランプ大統領が、クレジットカードの金利を1年間、上限10%に抑えるよう要求したことも大きな話題となりました。

目的

物価高に苦しむ庶民の生活コスト(アフォーダビリティ)を下げるためとしており、大手企業よりも国民の味方であるという姿勢を強調しています。

影響

これにより金融セクター、特にクレジットカード発行大手であるキャピタル・ワン(-6.42%)やビザ、アメリカン・エキスプレスなどが大幅に下落しました。

懸念点

業界アナリストからは、金利が制限されれば銀行が高リスク層への融資を控えるようになり、結果として低所得者がカードを使えなくなるなど、かえって消費者を苦しめる可能性があるという批判も出ています。

主要企業の動向と好材料

混乱の中でも、いくつかの大手テック企業や小売企業にはポジティブなニュースがありました。

AppleとGoogleの提携

AppleがiPhoneなどのAI機能(Siriの強化など)にGoogleのAIモデル「Gemini(ジェミニ)」を採用することが報じられました。

これによりGoogle(アルファベット)の株価は1%上昇し、時価総額4兆ドルを突破しました。

ウォルマートの躍進

ナスダック100指数に採用されることが決定したほか、Googleと提携したドローン配送の拡大などのニュースが好感され、株価は3%以上上昇しました。

NVIDIAとイーライリリー

両社が共同で新しい研究所に5年間で10億ドルを投資する計画が発表され、AI技術を創薬などのヘルスケア分野へ応用する動きが注目されました。

ビットコイン

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1月12日のビットコインは9万1000ドルから9万2000ドル付近で取引されました。

パウエル議長の刑事調査のニュースが出た際、ドルの信用不安から一時的に資金が流入し、価格が跳ね上がる場面がありました。

不透明な状況下では「ドルの代替資産」としての側面が意識されやすく、訴追が現実味を帯びればさらなるドル安・ビットコイン高につながる可能性も指摘されています。

また、米マイクロストラテジー社が約12.5億ドルのビットコインを追加購入したことや、スタンダードチャータード銀行が暗号資産のプライムブローカー業務に参入したことなども、市場を下支えするポジティブな要因となりました。

現在の市場を例えるなら、「激しい嵐が吹き荒れる海を、エンジン(景気)の強い大型船が無理やり突き進んでいる状態」と言えるかもしれません。

FRBの独立性問題や大統領の突然の発言といった政治的な荒波(不確実性)はありますが、企業の強い稼ぐ力やAI革命への期待が重しとなって、船が沈むのを防いでいるような状況です。

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