
米国株

2月23日の米国株式市場は、主要3指数が揃って下落し、特にNYダウは821ドル安という大幅な急落を記録しました。
この下落の背景には、AI(人工知能)による産業構造の変化への恐怖、トランプ政権の関税政策を巡る不確実性、そして中東情勢の緊迫化という、複数のファンダメンタルズ要因が複雑に絡み合っています。
昨夜の相場において最も特徴的だったのは、「AIが既存の経済構造を破壊する」という将来への恐怖が市場を支配したことです。
AI企業アンソロピックが、銀行や政府機関の基幹システムに使われる古い言語「COBOL(コボル)」の近代化を自動化できると発表したことで、そのメインフレームを支えるIBMの株価が11%から13%も急落し、2020年3月以来最大の下落幅を記録しました。
また、同社がセキュリティ上の脆弱性を特定する新ツールを発表したことを受け、クラウドストライクなどのサイバーセキュリティ銘柄も10%近く下落しており、AIがホワイトカラーの雇用や既存テック企業の収益を奪うというシナリオが、現実の株価を動かすフェーズに入ったことを示唆しています。
政治面では、米最高裁がトランプ大統領の上乗せ関税を違憲と判断したものの、政権側は即座に1974年通商法に基づいた「一律15%の関税」という代替策を発表しました。
この一貫性のない政策の動きは市場に強い不確実性をもたらしており、投資家は「トランプ氏がホワイトハウスにいる限り、通商政策の混乱は続く」という現実的なリスクを再認識しています。
さらに、FRBのウォラー理事が、3月の利下げ判断は雇用統計次第で「五分五分」であるとの認識を示したことも、高金利環境の継続を懸念させ、株価の重石となりました。
地政学的リスクについても、一部の専門家から「米国によるイランへの軍事攻撃は避けられない」との見解が出されるなど、中東情勢の激化が懸念されています。
これを受けて原油価格や金(ゴールド)が上昇する一方で、市場全体では資産を安全な場所へ移そうとする「リスクオフ」の動きが鮮明になりました。
ビットコイン

ビットコインについても簡単に解説すると、市場全体のリスク回避姿勢に引きずられる形で下落し、6万5000ドルの節目を割り込んで推移しています。
背景には、これまでビットコインETFを大量に購入していたヘッジファンドの撤退が相次いでいることや、先物の建玉が約1年半ぶりの低水準まで減少しているという需給の悪化があります。
加えて、仮想通貨業界で大きな影響力を持つプレイヤーによる重大なスキャンダルやインサイダー取引の告発が予告されており、この不透明なニュースが投資家の心理的な警戒感を一層高めています。


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