家庭菜園で自然農法でにんじんを育てる方法と自家採取の仕方について、以下の通りご説明します。
自然農法でにんじんを育てる方法
自然農法では、化学肥料や農薬を使わず、土の力を最大限に引き出すことが大切です。
畑の準備(土作り)
場所選び
日当たりが良く、風通しの良い場所を選びましょう。にんじんは比較的涼しい気候を好み、適度な湿度が必要です。
土壌改良
深く耕し、石や固い塊を取り除きます。にんじんの根がまっすぐに伸びるように、柔らかくふかふかの土壌を目指します。
有機物の投入
完熟堆肥や腐葉土などの有機物をたっぷりと混ぜ込みます。これにより土壌中の微生物が活性化し、にんじんに必要な栄養が自然に供給される環境が整います。未熟な堆肥は股根の原因になることがあるので注意が必要です。
畝立て
畝面をできるだけ平らにし、畝を立てます。条間は20cm程度を目安に確保します。
種まき
時期
春まきは3月~4月、秋まきは9月~10月が理想的です。特に秋まきは、トウ立ち(花が咲くこと)しにくいため、家庭菜園初心者にはおすすめです。
種の準備
にんじんの種は吸水力が弱く、発芽しにくい性質があります。また、好光性(発芽に光が必要)なので、覆土は薄めにします。市販の種は毛が取り除かれていることが多いですが、自家採取の種には毛が付いている場合があります。この毛は水分を吸着する役割があるので、取らずに蒔くのも良いでしょう。
まき方
畝に幅2~3cm、深さ1cmほどの溝を作ります。
溝に2~3mm間隔で筋まきをします(パラパラとばらまく)。たくさん間引くことを前提としたまき方です。
覆土は5mm程度と薄くし、手やクワの背で軽く押さえます。
たっぷりと水やりをします。発芽まで乾燥させないことが重要です。種まき前に土を湿らせておくのも効果的です。
乾燥を防ぐため、切りワラや腐葉土などで覆うと良いでしょう。
発芽管理
5~10日で発芽しますが、それまで乾燥しないよう、こまめに水やりをします。
栽培管理
間引き
本葉が2~3枚になったら、株間が3~5cm程度になるように1回目の間引きをします。
本葉が3~5枚になり、にんじんの太さが5mm~1cmくらいになったら、株間が8~12cm程度になるように2回目の間引きをします。間引いた葉は食べられます。
追肥・中耕
自然農法では基本的に追肥は行わず、土作りで必要な栄養を確保します。しかし、生育が思わしくない場合は、間引きの際にぼかし肥や鶏糞を少量追肥することもあります。その際、軽く土をならし、土寄せ(中耕)をすると、根が土にしっかり張れます。
草管理
にんじんが小さいうちは、周囲の草に負けてしまうことがあるため、適度に草取りをします。にんじんが大きくなってきたら、草と共生させるようにします。草は土の乾燥を防ぎ、土の生命力を高めます。
収穫
根の上部を指で触ってみて、十分に太くなていれば(5cm前後)収穫時期です。
あまり長く畑に置いておくと、根が割れたり、トウ立ちしてしまうことがあるので、適切な時期に収穫しましょう。
自家採取の仕方
にんじんの自家採取は、収穫したにんじんの一部を翌年まで畑に残し、花を咲かせて種を取る方法です。にんじんは二年草なので、種を採るには2年目まで育てる必要があります。
親株の選定
収穫期になったら、病害虫に強く、形や味が良いにんじんを選び、収穫せずにそのまま畑に残すか、掘り起こして別の場所に移植します。家庭菜園で場所が限られている場合は、寒い時期に移植すると良いでしょう。
移植する際は、根を傷つけないように丁寧に掘り上げ、葉がしおれないうちにすぐに植え付けます。寒い時期に行うことが成功の鍵です。
開花
越冬したにんじんは、春になると花茎を伸ばし、白く美しい花をたくさん咲かせます。
5月~7月頃に開花し、受粉することで種ができます。
種の採取
花が枯れて茶色くなり、7月~8月頃になると種が熟します。
花の部分を切り取り、2日ほど天日干しで乾燥させます。
乾燥した花をボウルなどの上で金ザルにこすりつけると、種が剥がれ落ちます。毛虫のような形をしたものがにんじんの種です。
ま大きなゴミはザルで取り除きます。必要であれば、麻袋などに入れて揉むと、種の周りの毛を取り除くことができます(ただし、毛は発芽を助ける役割もあるため、必ずしも取り除く必要はありません)。
よく乾燥させることが重要です。
種の保存
採取した種は、乾燥剤と一緒に密閉容器に入れ、冷蔵庫などの冷暗所で保存します。
適切に保存すれば、3~4年程度は発芽率を保てると言われています。
ポイント
にんじんは連作障害が少ないため、毎年同じ場所で育てても比較的安定して収穫できます。
自家採取を続けることで、その土地の環境に合った、丈夫な種が育つと言われています。
にんじんはゴボウや枝豆、ほうれん草、カブなどと相性が良いとされています。
自然農法での栽培は、時間と手間がかかることもありますが、土の恵みを肌で感じ、生命の力をいただく喜びは格別です。ぜひ試してみてください。


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