デジタル・ファシズム 日本の資産と主権が消える

政治と経済

国際ジャーナリストの堤未果氏の著書『デジタル・ファシズム 日本の資産と主権が消える』は、私たちが当たり前のように受け入れている日本のデジタル化の裏側に潜む危険性を警鐘する内容です。

デジタル化の「落とし穴」と「隠された目的」

    便利さの裏にある監視と支配

    私たちはデジタル化によって生活が便利になり、経済的で効率的だと感じがちです。

    しかし、キャッシュレス決済、オンライン教育、マイナンバー制度など、あらゆる情報がデジタル化されることで、私たちの購買履歴、行動履歴、思考パターンまでがデータとして収集・分析されるようになります。

    これは「監視社会」への道を切り開くと指摘されています。

    思考の操作と「自分らしさ」の喪失

    スマートフォンやSNSを通じて得られる情報は、実はアルゴリズムによって操作され、私たちの思考や選択が無意識のうちに誘導されている可能性が示唆されています。

    自分で選んでいるつもりでも、機械に飼いならされている状態になりかねないという危険性です。

    「デジタルに乗り遅れるな」という強迫観念

    戦前の「バスに乗り遅れるな」というスローガンがファシズムを強化したように、現代では「デジタルに乗り遅れるな」という強迫観念が、日本の資産や主権を叩き売りする原因になっていると指摘されています。

    狙われる日本の「心臓部」と「売国ビジネス」

      外資による支配の危機

      デジタル庁の設立、スーパーシティ構想、キャッシュレス化、オンライン教育の推進など、日本のデジタル化計画の背後には、アマゾン、グーグル、ファーウェイといった米中巨大テック企業が日本の行政、金融、教育といった「心臓部」を狙っている実態が明らかにされています。

      新自由主義とデジタル化の結びつき

      新自由主義経済を唱える有識者(特に竹中平蔵氏の名前が挙げられています)が、デジタル化推進を通じて巨大利権を生み出し、自治体の解体や公教育の破壊に繋がると警鐘を鳴らしています。

      データの行方と国富の流出

      日本のデジタル化で集められた膨大な個人情報やデータが、海外の巨大テック企業に渡り、それが企業の利益や国益に利用されることで、日本の資産や主権が失われる危険性が語られています。

      日本人が「今」考えるべきこと

        情報の非対称性

        デジタル化の専門知識は一部の人しか持っておらず、一般の人々にはその本質が見えにくい「情報の非対称性」が悪用され、気づかぬうちに「デジタル化の魔法」がかけられていると指摘されています。

        自ら未来を選択することの重要性

        便利なデジタル化社会に流されるだけでなく、一人ひとりがそのメリット・デメリットをしっかりと考え、自らの未来を選択していくことの重要性を訴えかけています。

        平和ボケからの脱却と国防への意識

        「水と安全はタダ同然、医療と介護は世界トップ」という日本の状況が、外資に狙われる温床となっていることを示唆し、平和ボケから脱却し、デジタル時代における日本の国防を真剣に考える必要があると提言しています。


        要するに、この本は、一見便利で効率的なデジタル化が、実は私たちのプライバシー、国の資産、そして主権を脅かす「デジタル・ファシズム」に繋がりかねないという危険性を、具体的な事例を挙げながら、非常に分かりやすく警告している一冊です。

        私たちはデジタル化の恩恵を受けつつも、その裏に潜むリスクを理解し、主体的に行動することが求められている、と著者は訴えかけています。

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