金融商品に関する法律は多岐にわたりますが、ここでは主なものを簡単に解説します。
預金保険制度
目的
金融機関が破綻した場合に、預金者を保護し、資金決済の履行を確保することで、信用秩序を維持することを目的にしています。
概要
銀行などの金融機関が破綻した場合に、預金者の預金を一定額まで保護する制度です。
「保険」という名前ですが、預金者が加入手続きをする必要はなく、金融機関がお金を預かった時点で自動的に適用されます。
預金者自身が保険料を支払うこともありません。保護される金額は、預金者一人あたり元本1,000万円とその利息までと決められています。
金融ADR制度(裁判外紛争解決手続制度)
目的
金融に関するトラブルについて、裁判によらずに迅速かつ公正な解決を図ることで、利用者の保護と金融商品・サービスへの信頼性向上を目指します。
概要
金融機関と顧客の間でトラブルが発生した際に、裁判ではなく、中立・公正な第三者である専門家(あっせん人や調停人)が間に入り、話し合いで解決を目指す制度です。
金融分野に特化した専門家が対応するため、専門的な知見に基づいた解決が期待できます。
金融機関には、この手続きに応じる義務があります。
日本投資者保護基金
目的
証券会社が破綻し、顧客の資産を返還することが困難になった場合に、投資者を保護し、証券市場の信頼性を維持することを目的としています。
概要
証券会社が経営破綻などで顧客の金銭や有価証券を返還できない場合に、投資者一人あたり上限1,000万円まで補償を行う制度です。
証券会社は加入が義務付けられており、基金は会員証券会社の会費や負担金によって運営されています。
金融サービス提供法
金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律。
目的
金融サービスの提供を受ける顧客の保護を図り、国民経済の健全な発展に資することを目的としています。
特に、金融商品販売業者等が顧客に対して説明すべき事項や、その説明義務を怠った場合の損害賠償責任などを定めています。
概要
預貯金、株式、保険など幅広い金融商品の販売に関わる業者(金融商品販売業者)に対して、消費者への重要事項の説明義務や、断定的な判断の提供の禁止などを定めています。
また、近年では金融サービス仲介業の創設やキャッシュレス決済に関する規制なども盛り込まれ、より利用者の利便性と保護を図るための法律となっています。
金融商品取引法
目的
有価証券や金融商品の公正な取引を促し、価格の形成を適切に行うことで、投資家を保護し、経済の健全な発展を図ることを目的としています。
概要
株式、債券、投資信託、デリバティブなど、幅広い金融商品の取引を規律する法律です。
投資家保護のため、金融商品取引業者に適切な情報開示や説明義務を課したり、インサイダー取引や相場操縦といった不公正な取引を禁止したりしています。
貸金業法
目的
貸金業を営む者に対する規制を行うとともに、その事業の適正な運営を確保し、資金需要者(借り手)の利益の保護を図ることを目的としています。
概要
消費者金融などの貸金業者や、貸金業者からの借り入れについて定めた法律です。
多重債務問題の解決を目指して改正され、主な内容として、年収の3分の1を超える貸付を原則禁止する「総量規制」や、上限金利の引き下げ、過剰な取り立ての禁止などが盛り込まれています。
これにより、借り手が安心して借り入れできる環境を整備しています。


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