米国株市場

12月11日の米国株式市場は、FOMC(連邦公開市場委員会)の結果を受けて主要指数が上昇しました。
ニューヨークダウは+1.05%、S&P 500は+0.67%、NASDAQは+0.33%、特に小型株指数のラッセル 2000は+1.39%と大幅に上昇し、過去最高値を更新しました。
この上昇の主な背景には、FOMCによる以下の決定とメッセージがあります。
利下げの実施と連続利下げの終了示唆
0.25%の利下げが決定され、政策金利は3.5%から3.75%となりました。
これは今年3回目の利下げでした。
声明文の文言が「追加的調整を検討する」から「追加的調整の程度とタイミングを検討する」に変更されたことで、一旦連続利下げのフェーズは終了したと見られています。
サプライズの短期国債購入
FRBはTビル(短期国債)を月400億ドル購入していくと発表しました。
これは市場への資金供給を増やす動きであり、事実上の隠れた追加金融緩和(下支え効果)として市場にポジティブに受け止められました。
利上げ再開の可能性の完全否定
パウエル議長は、今後利上げを検討しているメンバーはいないと考えを述べ、利上げ再開の可能性を完全に否定しました。
これは市場に大きな安心感を与えました。
市場が注目した将来の見通し(ドットチャート)では、来年および再来年の利下げ回数はそれぞれ1回ずつと控えめな予想となりました。
このため中身は「タカ派的な利下げ」と評価されましたが、投資家は利上げ再開の可能性が否定され、新たなタカ派サプライズが出なかったことをポジティブに捉え、株価は上昇しました。
経済見通しについては、米国経済は引き続き強靭であると見られており、2026年のGDP成長率見通しは9月時点の1.8%から2.3%へと大幅に上方修正されています。
インフレ率も鈍化傾向にあり、来年のインフレ率は2.4%になると予想されています。
セクター別では、Google、Amazon、テスラなどの大型株が3%以上上昇したほか、金融、ヘルスケア、工業株なども上昇しました。
一方で、AI関連の設備投資に対する市場の目は厳しくなっています。
オラクルは、AI顧客向けデータセンターへの巨額の設備投資(2026年度までに500億ドルの資本支出)が見込まれることから、コスト膨張への懸念により時間外取引で株価が大きく下落しました。
これは、AI相場が単なる需要の強さだけでなく、投資回収率や収益性を問う第2フェーズに入ったことを示唆しています。
また、SpaceXのIPOの噂や、Amazonのジェフ・ベゾス氏やGoogleが宇宙でのAIデータセンター建設競争に言及するなど、宇宙関連株への注目も高まっています。
ビットコイン

仮想通貨ビットコインの最近の相場は、一時9万2,400ドルを記録するなど高値圏で推移しています。
FOMCを控える中で、ビットコイン価格は9万ドル近辺から上昇し、前週の高値であった9万4,000ドル付近に達しました。
しかし、この9万4,000ドル付近が上値の抵抗線(レジスタンス)となっており、価格が2回この水準をつけた後に跳ね返されるダブルトップの形を形成し、9万ドル割れまで下落するという乱高下を見せました。
この9万4,000ドルの水準は、ビットコインが「底打ちした」と判断されるための第一関門と見なされています。
FOMCの結果、パウエル議長のハト派的な発言(利上げを考えている人はいない、雇用が過大評価されている)を受けて一時的に上昇しましたが、すぐに高値で反転しています。
市場では、大手銀行がビットコイン現物提供を開始したことや、ETFへの資金流入が徐々に回復しているなど、機関投資家の関心が継続しているサインも見られます。
一方、ビットコインマイナーがAIデータセンター建設のために保有するビットコインを売却するかもしれない、という懸念が一部で報じられましたが、実際にはマイナーは準備金を積み増している状況にあるとの指摘もあります.
長期的な観点では、ビットコインは「デジタルゴールド」として買われているといった説明がされることもあります。


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