米国株の現状と経済背景

12月24日の米国株式市場は非常に堅調に推移しており、S&P 500やダウ平均株価は史上最高値を更新しています。
特にS&P 500は、直近3年間で累計上昇率が約80%に達する見通しです。
この背景には、予想を上回る4.3%という力強いGDP成長や、インフレの落ち着き、そして来年に向けた利下げへの期待があります。
しかし、その実態は「K字型経済」と呼ばれる鮮明な二極化が進んでいるのが特徴です。
富裕層とラグジュアリー消費
資産価格の上昇や賃金増の恩恵を受ける富裕層は消費に意欲的で、ラルフローレンのような高級ブランドの業績は好調です。
低所得層と生活必需品
一方で、インフレや家賃高騰に苦しむ層は支出を切り詰めており、一般向けスーパーマーケットなどは苦戦を強いられています。
また、株式や投資信託の保有額も上位20%の富裕層に集中しており、株高の恩恵を直接受けているのは一部の層に留まっているという現実があります。
個別銘柄では、AIブームを牽引するエヌビディアが、AIチップ新興企業のグロック(Groq)から技術ライセンスを受ける巨額契約を結ぶなど、支配力を強める動きを見せています。
一方で、インテルの製造プロセスでのテストを停止したとの報道により、インテルの株価が軟調になる場面もありました。
ビットコイン

ビットコインは、直近では8万7,400ドルから9万ドル前後で取引されていますが、史上最高値を更新し続ける株式や金(ゴールド)に比べると、足元では「アンダーパフォーム(市場平均を下回る動き)」が目立っています。
この停滞には以下の要因が挙げられます。
ETFからの資金流出
現物ビットコインETFから5日連続で資金が流出するなど、買い手が一時的に不在となっています。
ウィンドウ・ドレッシング
期末の運用報告を良く見せるために、ファンドマネージャーが好調な金などを買い、ビットコインを売却してポートフォリオを調整する動きが見られます。
マイクロストラテジーの動向
同社はビットコイン購入のために多額の資金調達を続けていますが、新株発行による株式の希薄化への懸念が、市場に複雑な影響を与えています。
今後の見通しとリスク
2026年に向けては、オープンAI(OpenAI)やスペースX(SpaceX)といった注目テック企業のIPO(新規株式公開)が期待されています。
一方で、AI関連の設備投資に対する市場の評価が厳しくなっていることや、米中摩擦、FRB(米連邦準備制度理事会)議長の交代に伴うボラティリティの上昇など、マクロ経済的なリスクも指摘されています。


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