AMDの企業情報と成長

米国株

AMD(Advanced Micro Devices, Inc.)は、高性能コンピューティング、グラフィックス、視覚化技術に注力する世界的な半導体企業です。

企業情報

設立

1969年

本社

アメリカ合衆国カリフォルニア州サンタクララ(日本法人:日本AMD株式会社は東京都千代田区)

CEO

Lisa Su(リサ・スー)

業種

半導体

特徴

シリコンバレーの新興企業としてスタートし、現在ではコンピューティング業界をリードするグローバル企業へと成長。

企業責任を重視し、高性能で電力効率に優れた演算技術の開発、多様な人材育成にも力を入れています。

半導体製造部門は2009年にGlobalFoundriesとして分社化しており、AMDは設計・開発に特化しています。

事業内容


AMDは主に以下の4つの事業セグメントを通じて製品を提供しています。

データセンター事業

製品

EPYC™プロセッサ(サーバー向けCPU)、Instinct™アクセラレータ(AI/高性能計算向けGPU)など。

特徴

大手クラウドサービスプロバイダーやデータセンター向けに、高性能かつ電力効率に優れたソリューションを提供。

AI需要の拡大に伴い、AIアクセラレータ「MI300シリーズ」の出荷が本格化しており、Meta、Microsoft、IBMなどの大手企業での採用が進んでいます。

クライアント事業

製品

Ryzen™プロセッサ(デスクトップおよびモバイルPC向けCPU)、Ryzen™ AIプロセッサなど。

特徴

PC市場向けに高性能CPUを提供し、特にRyzen™プロセッサはデスクトップ・モバイル市場で採用が拡大しています。

最近ではAI処理に特化した「Ryzen AI PROプロセッサ」を搭載したAI PCの市場開拓にも注力しています。

ゲーミング事業

製品

Radeon™ GPU(グラフィックスカード)、セミカスタムSoC(ゲームコンソール向け)など。

特徴

PCゲーマー向けの高性能GPUや、PlayStationやXboxといった主要なゲームコンソールにカスタムSoCを提供しています。

エンベデッド事業

製品

エンベデッドCPU、GPU、APU、FPGA(プログラマブルロジックデバイス)、システムオンモジュール(SOM)、アダプティブSoC製品など。

特徴

航空宇宙、防衛、オートモーティブ、産業用機器、通信、医療など、幅広い産業分野に組み込み型ソリューションを提供しています。

成長期待


AMDの今後の成長は、特に以下の点が注目されています。

データセンター事業の急成長

AI需要の爆発的な拡大を背景に、AIアクセラレータである「MI300シリーズ」の売上が急増しています。

2025年度にはAIアクセラレータの売上が50億ドル以上を維持する見込みであり、データセンター事業はAMDの成長エンジンとしての役割を強化しています。

Microsoft Azureなどのクラウドパートナーとの連携も強化し、AIソリューションのスケーラビリティと柔軟性を提供しています。

EPYC™プロセッサも、Google CloudやOracle Cloud Infrastructureなどの大手クラウドで採用が進んでおり、データセンター分野でのIntelに対する競争優位性も確立しつつあります。

AI PC市場の開拓

次世代のRyzen™プロセッサにAIエンジンを統合し、AI PC市場での存在感を高めています。

これにより、クライアント事業も安定した成長が期待されています。

革新的な技術開発

TSMCの2nmプロセスを採用した製品化向けシリコン開発でマイルストーンを達成するなど、最先端の半導体技術開発にも積極的に取り組んでいます。

新たなGPUアーキテクチャ「RDNA™ 4」の発表など、次世代のゲームやAI向けグラフィックス技術も開発中です。

戦略的提携と多角化

KDDIとの5G仮想化ネットワークの高度化に向けた技術提携や、サウジアラビアのAI企業HumanNとのAIインフラ投資など、様々な分野での戦略的提携を進めています。

スマートフォン市場への進出も視野に入れるなど、事業の多角化を進めています。


一方で、台湾TSMCへの製造依存は地政学的なリスクを伴い、サプライチェーンの安定性が課題となる可能性もあります。

また、NVIDIAとのAI GPU市場での競争も激しく、価格競争が利益率を圧迫する可能性もあります。しかし、MI300シリーズの競争力やEPYCシリーズを通じたAIチップの優位性により、データセンター分野でのさらなる市場拡大が期待されており、長期的な成長見通しは明るいとされています。

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