コンフォートゾーンの抜け出し方

自己啓発

コンフォートゾーン(Comfort Zone)について詳しくご説明します。

コンフォートゾーンは、心理学やコーチングの分野でよく使われる言葉であり、ストレスや不安を一切感じずに快適に過ごすことができる、安心安全な領域を指します。

この領域は、昨日までの自分が作り上げた安心安全な快適領域であり、私たちがコントロール下にあり、馴染みがあって心地よく感じる空間や行動、人間関係などが含まれます。

例えば、住み慣れた家、いつもの道、いつもの職場、長年の楽な人間関係などがコンフォートゾーンに当たります。

コンフォートゾーンの維持機能(ホメオスタシス)

人間は本来、リスクを取りたくないため、安全圏の中にいようとします。

この現状を維持しようとする働きには、恒常性維持機能(ホメオスタシス)と呼ばれる脳の機能が深く関わっています。

ホメオスタシスの役割

ホメオスタシスは、外部環境が変わっても、体温や血糖値、血圧などの内部環境を一定の状態に保とうとする生命維持に必要な機能です。

精神面への影響

この機能は精神的な側面にも働き、コンフォートゾーンからかけ離れたことをしたり、抜け出そうとしたりすると、自然と現状を維持するように脳が仕向けます。

これは変化を命の危険と捉えてしまう爬虫類の脳の部分が関係しているとされます。

現状維持の試み

変化を嫌う人間の脳は、コンフォートゾーンの外に出ようとしないか、たとえ一度外に出てもすぐに元の状態に戻ろうとします。

なぜコンフォートゾーンから抜け出すべきなのか

コンフォートゾーンの中では、不安なく高いパフォーマンスを発揮できます。

しかし、コンフォートゾーンにいる限り、成長は止まり、人生に変化は訪れません。

目標達成は現状の外に

私たちが掲げるゴール(夢や理想)は、常に安心安全の領域の外、つまり現状の延長線上にはありません。

もしゴールがコンフォートゾーンの中にあった場合、それはただの「日課」と呼ばれます。

賢者は変化を求める

賢い人ほど変化を前提とし、人生を変えたいと望むなら、自分から変化を起こしに行かなければなりません。

コンフォートゾーンの拡張

コンフォートゾーンをどこまで広げられるかによって、その人の器(うつわ)が変わってきます。

この器の拡大は、単にお金だけでなく、知識、人脈、評価といった資産を築くことにつながります。

コンフォートゾーンを抜け出す4つの段階

私たちが現状の外にあるゴールを設定した時、その達成に向けて通常4つの段階を経験します。

コンフォートゾーン(安心の領域)

状態

いつも通りで安全が確保されており、高いパフォーマンスを発揮しやすい。

課題

ゴールの達成はありません。

フィアゾーン(恐れの領域)

状態

安心の領域から抜け出し、不安や恐怖と戦いながら方法を模索する段階。

居心地の悪さを強く感じます。

課題

最も人を狂わせるゾーンであり、常に現状に戻ろうとする言い訳との戦いになります。

このゾーンは一時的です。ラーニングゾーン(学びの領域)

状態

恐れを乗り越え、新しい学びや経験を得られる領域です。

新しい課題に挑む勇気と自信が感じられます。

課題

挑戦した結果もある程度出せますが、ここで学習を継続しなければ、恐れの領域と行ったり来たりすることになります。

成功者の多くは、この段階で専門分野の独自の哲学的思想を身につけることが要求されます。

グロースゾーン(成長の領域)

状態

学習と知識によってもたらされた膨大な情報が結びつき、「なぜこれをするのか」という目的や大義名分が明確になる領域。

課題

学習や努力がデフォルトの習慣となり、人生を驚異的なスピードで進め出します。

恐れの領域で働く「創造的回避」

コンフォートゾーンから一歩でも外に出ようとすると、脳のホメオスタシス機能によって恐怖が作動し、無理やりにでも現状に引き戻そうとする作用があります。

このとき、脳は「創造的回避(クリエイティブ・アボイダンス)」という現象を引き起こします。

これは、コンフォートゾーンを崩さないために、挑戦をしない方が良い理由や、やっても失敗する理由を非常に創造的かつ鮮明に作り出す防衛本能です。

例えば、「本業が忙しい」「睡眠時間が削られる」「ストレスが溜まる」「まだ早い」などといった言い訳をつけて、行動から逃げようとします。

9割の人が夢破れる原因は、意志の弱さではなく、この無意識の防衛本能が強く関わっているためです。

コンフォートゾーンを抜け出し、成長を加速させる具体的な方法

コンフォートゾーンを抜け出すための方法として、いくつかの具体的なアプローチが提唱されています。

段階的な挑戦(スモールステップ)

いきなりコンフォートゾーンから大きく離れてフィアゾーン(ストレスが強すぎる領域)に入ってしまうと、挫折のリスクが高まります。

目標を小さく刻む

できることをできる範囲で、無理をせずやっていくことが大切です。

例えば、朝散歩5分や日向ぼっこ5分など、小さな目標を設定し、それを週に1回から達成するだけでも、コンフォートゾーンを出たことになり、病気の回復の大きな一歩となります。

スモールステップ

いきなり負荷をかけるのではなく、少しずつ少しずつ負荷をかけて、コンフォートゾーンを拡大していきます。

次のステップに集中

挑戦する際、最終的な目標(ステップ100)まで考えすぎず、次のステップ1だけにフォーカスして行動することが推奨されます。

心理的な制限の解除

「失敗しないとしたら」の問いかけ

「絶対に失敗せずに100%成功するとしたら、何に挑戦したいですか」と自分に問いかけることで、失敗への無意識の制限を取り払い、本当の心の声を聞くことができます。

口癖を変える

「難しい」といつも言っているなら、「簡単にできるかも」と口癖を変えるなど、小さな変化を積み重ねます。

強制力と環境の利用

期限を決め、先に決断する

「この日にやる」と期限を決め、先に大会のエントリーを済ませるなど、決断を先に行うことで、そこから逃げられなくなります。

「終わりから決める」

願望を「意図」に変えるため、達成しなければならない状態を先に作ってしまいます。

例えば、撮影スタジオを先に予約したり、サービスを先に売ってから作り始めたりすることで、強制的に恐れの領域を突破できます。

やらざるを得ない環境

他人を巻き込んだ、やらざるを得ない環境に飛び込むと、環境の力によってコンフォートゾーンを容易に抜け出せるようになります。

日常の習慣を変える

小さな行動から始める

日常で常に小さなコンフォートゾーンを飛び出し続けることが重要です。

いつもの店を変えてみたり、通勤ルートを変えてみたり、普段買わない食べ物を買ってみたりするなど、小さな即ポチ(即座にポチッと行動すること)から始めることが有効です。

冷水シャワー

コンフォートゾーンを出るための最もおすすめの習慣の一つとして、冷水シャワーが挙げられます。

これは、脳のブレーキ(「寒いからやめろ」など)に対して自分の意志を優先させることを訓練する、自発的で不快感のある挑戦です。

ルーティーンを疑う

毎日当たり前のようにこなしているルーティーンワーク(例:定例会議)を見直し、改善できる無駄なものがないか疑うことも、コンフォートゾーンを抜け出す第一歩となります。

潜在意識の書き換え

未来の自分に臨場感を持つ

既に目標を達成して成長した自分を強くイメージし、その自分になりきることによって、脳内でコンフォートゾーンを塗り替えることができます。

この状態が当たり前(デフォルト)になると、現状の自分が「自分らしくない」と感じ、目標を達成した状態を維持しようとホメオスタシスが働くようになります。

感情の解放

失敗や自己嫌悪の感情が生じたとき、それを無視して蓋をするのではなく、3分〜5分程度かけてその感情を味わい尽くし、その感情が生まれた理由を深く掘り下げていく(深掘り)ことが、潜在意識にあるブレーキ(古い信念やトラウマ)のエネルギーを無効化するために有効です。

人生はコンフォートゾーンの外で始まります。

若いうちに感受性豊かなうちに、数々の恐怖と克服を経験し、コンフォートゾーンを広げることが、その後の人生で大きな資産を築くことにつながります。

コメント