食品添加物

健康

食品添加物について、定義、分類、使用される理由、安全性、健康への影響、および避けるべき特定の物質について、詳しく解説します。

食品添加物の定義と分類

定義と使用目的

食品添加物は、食品衛生法に基づき、保存料、甘味料、着色料、香料など、食品の製造・加工・保存の目的で使用されるものと定義されています。

主な使用目的は以下の通りです。

品質の保持

食中毒のリスクを減らし、腐敗や変質、変色を防ぎ、長期保存を可能にする(例:保存料、酸化防止剤)。

品質の向上

食品の外観、味、香りを良くし、品質を向上させる(例:着色料、発色剤、調味料)。

栄養価の向上

食品の栄養価を高める(例:ビタミンやミネラルの添加)。

製造・加工の必要性

食品の製造に必要な凝固剤、膨張剤、乳化剤、ゲル化剤、安定剤、pH調整剤など。

日本における分類と数

日本で認可されている食品添加物の種類は約1,530種類に上るとされており、これはアメリカやヨーロッパ(約60〜20種類とされる)と比べて非常に多いです。

食品衛生法では、食品添加物は以下の4種類に分類されます。

指定添加物

化学的に合成された添加物で、令和3年時点で472品目あります。

既存添加物

天然素材だが添加物として分類されているもので、令和2年時点で357品目あります。

天然香料

食品に香りをつけるためのもので、約580品目あります。

一般食品添加物

一般に飲食に供されるもので、着色料(例:カラメル色素)などが含まれます。

天然由来のもの(例:にがりやかん水)も、分類上は食品添加物とされます。

ただし、天然香料と一般食品添加物については、表示義務がないため、何が入っているか把握が難しいとされています。

食品添加物の安全性と規制の違い

日本の安全基準(ADI)

日本では、食品衛生法に基づき添加物の使用基準が厳しく定められています。

動物実験(ラットやマウス)を通じて、毒性のない最大摂取量(無毒性量、NOAEL)が決定されます。

1日摂取許容量(ADI)は、この無毒性量の1/100の量として設定されており、この量を一生涯毎日食べ続けても健康に影響がない量とされています。

毒性試験には、28日間、90日間、1年間の反復投与毒性試験や発がん性試験などが含まれます。

日本の規制と国際比較

日本の添加物規制の姿勢は、欧米と大きく異なると指摘されています。

日本

明らかな危険性がない限り使用禁止にはなりません。

ヨーロッパ諸国

明らかな安全性が証明されない限り使用できません。

日本の認可数が多くなった背景には、戦後、アメリカなど各国からの食品輸入に際し、国内での添加物認可を求められた経緯があると言われています。

健康への悪影響とそのメカニズム

食品添加物は、直ちに健康に悪影響を及ぼすわけではありませんが、長期的な摂取は複数の健康リスクを招く可能性があります。

ビタミン・ミネラルの消耗

食品添加物は、体にとって異物である化学物質です。

体はこれらを解毒・排出しようとする際に、体内の重要なビタミンやミネラル(特にマグネシウム、亜鉛、鉄など)を大量に消費してしまいます。

その結果、摂取カロリーは足りているのに、特定の栄養素が不足する新型栄養失調(特にミネラル不足)に陥る人が増えています。

特にリン酸塩(結着剤、pH調整剤などに使用)の過剰摂取は、マグネシウムや亜鉛の吸収を著しく阻害することが動物実験で示されています。

腸内環境の悪化と腸漏れ(リーキーガット)

人工的に合成された添加物は、人の消化酵素では分解されず、未消化のまま大腸まで侵入することがあります。

これらの未消化の添加物は悪玉菌の餌となり、悪玉菌を優位にさせ、腸内環境を悪化させます。

一部の添加物(特に人工甘味料や合成保存料、乳化剤)は、腸粘膜に炎症を引き起こし、バリア機能を破壊することで「腸漏れ(リーキーガット症候群)」を招く可能性があります。

腸漏れが起こると、有害物質や未消化のタンパク質が血流に入り込み、全身で炎症を引き起こし、アレルギー症状(花粉症、アトピー性皮膚炎)や自己免疫疾患(膠原病、セリアック病など)のリスクを高めると指摘されています。

長期的な健康リスク

食品添加物の摂取増加は、癌や自己免疫疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病など)の患者数の増加と比例しているという見解もあります。

避けるべき主要な食品添加物(ワースト添加物)

プロの視点から特に避けるべきだと指摘されている主な添加物とそのリスクは以下の通りです。

人工甘味料

アスパルテーム、スクラロース、アセスルファムKなど6種。

ゼロカロリー飲料、ダイエット食品などに使用。

腸内細菌叢の悪影響、脳を騙し食欲増進・肥満を誘発。

合成着色料

タール色素(赤色〇号、黄色〇号)。

グミ、キャンディ、弁当、加工食品に使用。

発がん性、アレルギー性。

小児のADHD(多動性)との関連。

合成保存料

ソルビン酸(K)、安息香酸(Na)。

弁当類、惣菜、飲料(エナジードリンクなど)に使用。

腸内細菌叢への悪影響、リーキーガットを招く可能性。

発色剤

亜硝酸ナトリウム(亜硝酸Na)。

ハム、ソーセージ、明太子、たらこに使用。

発がん性物質(ニトロソアミン類)への変化。

猛毒性(青酸カリに匹敵)。

トランスグルタミナーゼ(表示免除の場合が多い)

かまぼこ、ソーセージ、麺類、豆腐(食感改良)。

重大な自己免疫疾患であるセリアック病を誘導する可能性。

食品添加物の表示に関する注意点

キャリーオーバー制度

日本の食品表示には、添加物が含まれていても表示されない仕組みとしてキャリーオーバーがあります。

これは、原材料の製造・加工段階で使用された添加物が、最終食品には微量しか残らず、その効果を発揮しない場合に表示を省略して良いというルールです。

例として保存料入りの醤油を使って醤油せんべいを作った場合、せんべいには保存料の表示義務がない。

この制度により、消費者が気づかないうちに複数の添加物を複合的に摂取し、その累積摂取量が多くなることで、健康リスクが高まることが懸念されています。

一括表示と表示の省略

複数の添加物が、まとめて一つの名称で表示される一括表示のルールが存在します。

調味料(アミノ酸等)

L-グルタミン酸ナトリウムなどの化学調味料を指し、成分の種類や使用量を把握することはできません。

「増粘多糖類」「ゲル化剤」

複数の増粘剤やゲル化剤がまとめて表示されます(例:発がん性の促進作用が懸念されるカラギーナンなどが隠れる)。

加工助剤

食品の製造過程で使われるが、最終食品に残らないか、残っても影響を与えないものは表示が免除されます(例:トランスグルタミナーゼは加熱により失活するため、加工助剤として表示が免除される)。

食品添加物との向き合い方

現代社会において食品添加物を100%避けることは、時間的・経済的に困難であるのが現状です。

知識と選択

ラベルの行数を見て添加物の多い商品(行数が多い)を避ける。

裏ラベルを読んで、上記で挙げた避けるべき添加物が入っていないかを確認する習慣をつけることが大切です。

手作り

加工食品は、原材料がシンプルに見えても添加物が隠れていることが多いため、可能な範囲で手作りの食事に回帰することが、添加物の摂取を減らす最も確実な方法です。

ミネラル補給

添加物を摂取せざるを得ない場合でも、ミネラル(煮干し、海藻、魚介類、納豆など)が豊富な食材を積極的に摂取し、解毒・排出によって消耗される栄養素を補うことが重要です。

投票としての購入

消費者が意識的に添加物の少ない商品や、製造過程にこだわった企業の商品(例:無添加の天然だし、ASC/MSC認証の魚介類)を選ぶことは、市場全体をより安全な方向へ導く「投票」行為となります。

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