ロッキード・マーティン(LMT)

米国株

ロッキード・マーティンは、世界を代表する航空宇宙および防衛産業の企業です。

ロッキード・マーティンの概要と歴史

概要

ロッキード・マーティン(Lockheed Martin Corporation、NYSE: LMT)は、アメリカ合衆国に本社を置く航空宇宙、防衛、セキュリティ、および先端技術を提供する企業です。

世界最大級の軍需企業であり、米国の国防総省や航空宇宙局(NASA)からの受注が売上高と営業利益の大半を占めています。

民間および軍用の航空機、宇宙船、ミサイル、レーダーシステムなどを開発、製造、販売、サポートしています。

歴史

1995年に、航空機製造で有名な「ロッキード」社と、ミサイルや宇宙関連技術に強みを持つ「マーティン・マリエッタ」社が合併して誕生しました。

ロッキード社は1912年設立で、U-2偵察機やSR-71ブラックバードなどの象徴的な航空機を生み出しました。

特に、極秘先進技術設計チーム「スカンクワークス」は数々の傑作軍用機を開発したことで知られています。

マーティン・マリエッタ社は宇宙・ミサイル分野で実績がありました。

合併後も、戦闘機のF-22やF-35、イージスシステムなど、最先端の防衛技術を開発し続けています。

2015年にはヘリコプター製造大手のシコルスキー・エアクラフトを傘下に収め、事業ポートフォリオをさらに拡大しました。

事業内容


ロッキード・マーティンは主に以下の4つの事業セグメントを通じて事業を展開しています。

航空機事業 (Aeronautics)

戦闘機(F-35、F-22、F-16など)、輸送機、無人航空機などの研究、設計、開発、製造、サポート、アップグレードを行います。

特にF-35統合打撃戦闘機は、世界の最新鋭ステルス戦闘機として、同社の主力製品の一つです。

ミサイル・火器管制事業 (Missiles and Fire Control: MFC)

ミサイルシステム(精密誘導ミサイル、巡航ミサイルなど)、ロケット弾、火器管制システム、戦術用兵器システム、対空ミサイル防衛システムなどを提供します。

ハイパーソニック(極超音速)兵器の開発にも注力しています。

ロータリー・アンド・ミッション・システムズ事業 (Rotary and Mission Systems: RMS)

ヘリコプター(シコルスキー社製)、海軍艦艇向けのイージス戦闘システム、シミュレーション・訓練システム、サイバーセキュリティソリューション、レーダーシステム、航空管制システムなどを扱います。

宇宙事業 (Space)

衛星(通信衛星、気象衛星など)、宇宙探査機、弾道ミサイル、ロケットなどの設計、開発、製造、打ち上げ支援を行います。

N-SAT-110のような商用通信衛星も製造しています。

成長期待


ロッキード・マーティンの成長期待は、以下の要因によって支えられています。

地政学的緊張の高まりと防衛費の増加

世界中で地政学的緊張が高まっており、多くの国が防衛費を増額する傾向にあります。

これは、同社の主力製品である戦闘機、ミサイル、防衛システムへの需要を押し上げます。

技術革新への投資

AI、5G、自律システム、分散型クラウドコンピューティングといったデジタル技術を国家防衛に応用する「21世紀セキュリティ」構想を推進しており、研究開発への多額の投資を行っています。

これにより、次世代の防衛技術をリードし、競争優位性を維持することを目指しています。

国際市場での拡大

F-35などの主力製品は、米国だけでなく、多くの同盟国にも輸出されており、国際市場での受注拡大が期待されます。

既存プログラムの継続的な需要

F-35のような大型プログラムは、長期にわたる製造、維持、アップグレードが必要となるため、安定的な収益源となります。

同社は生産ラインの能力を向上させ、需要に応える体制を整えています。

多様なポートフォリオ

航空機、ミサイル、宇宙、ミッションシステムといった多様な事業セグメントを持つことで、リスクを分散し、各分野での需要変動に対応できる強みがあります。

クリーンエネルギー分野への参入

防衛分野に加えて、再生可能エネルギーなどのクリーンエネルギー分野への投資も行っており、将来的な新たな成長機会を模索しています。


一方で、大型防衛プログラムの予算削減リスクやサプライチェーンの問題、競争の激化といった課題も存在しますが、全体としては、グローバルな安全保障需要の高まりと技術革新への継続的な投資により、今後も堅調な成長が期待される企業と言えるでしょう。

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