オラクル(Oracle Corporation / ティッカー:ORCL)

米国株

米国株のオラクル(Oracle Corporation / ティッカー:ORCL)について解説します。

オラクル(Oracle)の会社概要

オラクルは1977年にラリー・エリソンらによって創業されたアメリカの大手ソフトウェア企業で、世界最大級のデータベースソフトウェア提供企業として知られます。

創業以来、企業向けのデータベース管理システム(RDBMS)で高い市場シェアを維持し、その後クラウドサービスやAI対応プラットフォームへと事業をシフトしています。

NYSE(ニューヨーク証券取引所)に上場しており、ティッカーシンボルは ORCL です。 

オラクルは「クラウドとエンタープライズソフトの最大手」と評価され、世界中の企業・組織向けにソフトウェア・クラウド・インフラを提供しています。 

事業内容

オラクルの事業は大きく次の3つに分けられます。

データベースソフトウェア

オラクルのコア事業であり、企業が大量データを安全に管理・運用するためのリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)を提供。多くの大企業・金融機関・政府機関が利用しています。 

クラウドサービス(Oracle Cloud)

近年最も成長が著しい事業です。

オラクルは Oracle Cloud Infrastructure(OCI) を中心としたIaaS(インフラ)、PaaS、SaaS(統合クラウドアプリケーション)を展開し、AI用途やデータ分析用途でも需要が高まっています。OCIの売上は年々急拡大しており、AIや大規模処理用途のインフラとして顧客を増やしています。 

エンタープライズアプリケーション

ERP(基幹業務システム)、CRM、人材管理(HCM)など企業向けソフトをクラウド/オンプレミスで提供。SAPやSalesforceなどと競合しています。 

最近の業績(売上・利益・株価など)

オラクルの売上・利益はクラウド事業の比率が高まりつつある中、成長と投資の両面が評価されています。

クラウド成長が牽引

• クラウド関連収益は前年比で大幅増(例:クラウドインフラ売上は68%増など)という高い成長率を示しています。 

残存契約(RPO)が記録的に増加

• Oracleが将来受注する予定の売上(残存履行義務: RPO)は数千億ドル規模で、巨大な受注残として将来の収益基盤になっています。 

株価と投資家の反応

• 2025〜2026年にかけて株価は上昇・急落が混在。ある時期には 株価が一日で40%上昇する場面もありましたが、最新の決算では売上が市場予想に及ばず株価が10〜15%下落するなど 値動きの荒さを見せています。

利益面について

一部の四半期では売上・EPSが市場予想を下回ったものの、クラウド成長が評価され株価が上昇したケースもあります。 

このように 成長の勢いは強い一方、市場予想とのズレや巨額投資の負担が株価変動を大きくしている状況です。 

成長期待と投資テーマ

オラクルの今後の成長期待は主に以下の点に集約できます。

AIインフラ需要の増加

オラクルはAIワークロード向けインフラ(OCI)に注力しており、OpenAIやMeta、Nvidiaなど大手企業との契約事例が好材料とされます。

残存契約(RPO)の増加は将来売上の強い先行指標と見なされています。 

クラウド事業シェア拡大

OCIはAWS、Azure、Google Cloudと競合する中でシェアはまだ小さいものの、成長率は高く、Oracleの強みであるデータベースとの統合が差別化要素とされています。 

マルチクラウド戦略

Microsoft AzureやAWSなど他クラウドとの協調・パートナーシップにより、Oracle製品を多様な環境で利用可能にしており、採用機会を増やす戦略です。 

主要競合(関連企業)

オラクルが事業で直接・間接的に競合する企業としては以下が挙げられます。

クラウドインフラ

Amazon Web Services(AWS):世界最大のクラウドプロバイダー

Microsoft Azure:エンタープライズ領域で強力

Google Cloud:データ分析・AI重視

これらはOCIの主要競合です。 

データベース

Microsoft SQL Server

IBM Db2

オープンソース系(PostgreSQL、MySQLなど)

データベース市場では長年の競争が続いています。 

エンタープライズアプリ

SAP(ERP)

Salesforce(CRM)

Workday(HCM)

これらはアプリケーション領域での競合になります。 

投資リスクと注意点

オラクルへの投資で押さえておきたいリスク。

巨額資本支出による財務負担

AI・クラウド投資のため資本支出が増加し、負債やキャッシュフローへのプレッシャーが懸念されています。 

市場予想とのズレ

売上やガイダンスが市場予想を下回ると株価が大きく下落する可能性があります。 

競合の激しい環境

AWS・Azure・Google Cloudとの競争は熾烈であり、価格競争などで収益性が影響を受けることもあります。 

オラクルの魅力と課題

魅力(成長期待)

• クラウド・AI分野で急成長中

• 大型契約・受注残高の積み上がり

• 長年の企業向けソフトウェア基盤

課題(注意点)

• 巨額投資・負債の増加

• 売上見込みと市場期待のズレによる値動きリスク

• AWSなど強力な競合の圧力

オラクルは 伝統的なデータベース大手からクラウドAIインフラ企業への変革期にあり、成長ポテンシャルは高い一方で市場評価が揺れやすい企業とも言えます。

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