生命保険の保険料

お金

生命保険の保険料について、以下の項目に分けて解説します。

生命保険の基本用語


生命保険には、特有の用語が多数存在します。ここでは、保険料に関連する主要な用語をいくつかご紹介します。

保険料

保険契約者が保険会社に支払うお金のことです。

保険金

保険事故(死亡、高度障害など)が発生した際に、保険会社から受取人に対して支払われるお金のことです。

給付金

特定の事由(入院、手術など)が発生した際に、保険会社から被保険者に対して支払われるお金のことです。

契約者

保険契約を申し込み、保険料を支払う人です。

被保険者

保険の対象となる人です。その人の死亡や病気、ケガなどによって保険金や給付金が支払われます。

受取人

保険金や給付金を受け取る人です。

解約返戻金(解約払戻金)

保険契約を途中で解約した場合に、契約者に払い戻されるお金です。

責任開始期(日)

保険会社が保険契約の保障を開始する時期(日)のことです。

通常、申込書の提出、告知(または診査)、第一回保険料の払込みが完了した時点を指します。

予定死亡率

性別や年齢別に、将来の死亡者数を予測するために用いられる統計上の数値です。

予定利率

保険会社が保険料を運用することで得られると見込まれる収益率のことです。

保険料の割引率として機能します。

予定事業費率

保険会社が保険事業を運営するために必要となる経費(人件費、物件費、広告宣伝費など)の割合のことです。

生命保険料算定の原則


生命保険の保険料は、いくつかの原則に基づいて算出されます。

収支相等の原則

生命保険は、多くの人から集めた保険料と、将来支払う保険金の総額が等しくなるように設計されています。

つまり、保険会社が契約者から受け取る保険料の総額と、保険金や給付金として支払う総額、そして事業運営に必要な経費の合計が釣り合うように保険料が算定されます。

給付反対給付均等の原則

リスクの高さに応じて保険料を算出することで、保険契約者ごとの負担が公平になるという原則です。

例えば、若い人よりも高齢の人、健康な人よりも持病がある人の方が死亡リスクが高いため、それに合わせて保険料も高くなります。

大数の法則

生命保険は、この「大数の法則」に基づいて成り立っています。

これは、個々の出来事の発生は予測できなくても、多数の同種の出来事を集めれば、その発生確率が一定の法則に沿うようになるという統計学の法則です。

生命保険では、大量の過去のデータ(生命表など)から死亡率などを予測し、保険料を算出しています。


具体的な保険料の算出には、前述の「3つの予定率」が用いられます。

予定死亡率

将来の保険金支払いの原資となります。予定死亡率が高いと保険金支払いのリスクが高まるため、保険料は高くなります。

予定利率

保険会社が保険料を運用して得られる収益をあらかじめ見込んだものです。予定利率が高いほど、運用で得られる収益が大きくなるため、保険料は安くなります(保険料を割り引くことができるため)。

予定事業費率

保険会社の運営経費に充てられます。予定事業費率が高いと、保険会社の経費が増えるため、保険料は高くなります。


これらの予定率は、保険会社が将来を予測して設定しますが、実際の死亡率や運用成果、事業費とは異なる場合があります。

この差によって生じるのが「剰余金」であり、その一部が「配当金」として契約者に還元されることがあります。

配当金


生命保険の配当金は、株式の配当金とは性質が異なります。

生命保険の配当金は、保険会社が当初見込んだ「予定」と「実際」との間に生じた差(剰余金)を、契約者に還元するものです。


配当金が発生する要因は、主に以下の3つです。

利差益

予定利率よりも実際の運用成果が上回った場合に生じる利益です。

死差益

予定死亡率よりも実際の死亡者数が少なかった場合に生じる利益です。

費差益

予定事業費率よりも実際の事業費が少なかった場合に生じる利益です。


これらの差益によって剰余金が生じた場合に、その一部が配当金として契約者に分配されます。

配当金が支払われる保険を「有配当保険」、支払われない保険を「無配当保険」と呼びます。

一般的に、無配当保険は、配当金がない代わりに保険料が割安に設定されています。


配当金の受け取り方法には、「積立(保険会社に積み立てておく)」や「相殺(その後の保険料と相殺する)」などがあります。

配当金の金額は、その年の保険会社の運用状況などによって変動するため、毎年一定額が保証されるものではありません。

保険料の構成


生命保険の保険料は、大きく分けて以下の2つの部分で構成されています。

純保険料

将来、保険金や給付金の支払いに充てられる部分です。

主に「予定死亡率」と「予定利率」に基づいて算出されます。

この純保険料は、保険会社によって「責任準備金」として積み立てられ、将来の保険金支払いに備えられます。

付加保険料

保険会社が保険事業を運営するために必要となる経費に充てられる部分です。これには、以下の費用が含まれます。

新契約費

契約の締結・成立に必要な費用(募集人の手数料、広告宣伝費など)。

集金費

保険料の集金に要する費用。

維持費

保険期間を通じて契約を維持管理するための費用(保険契約の管理、保険金・給付金の支払い手続きなど)。


付加保険料は、「予定事業費率」に基づいて算出されます。


このように、保険料は「純保険料」と「付加保険料」で構成されており、保険会社が保険事業を継続的に運営していくために必要な費用と、将来の保険金支払いに備えるための積立金が考慮されています。


生命保険の保険料は、これらの複雑な要素が絡み合って算出されています。

ご自身のライフプランやニーズに合わせて、適切な保険を選ぶためには、これらの基本事項を理解することが重要です。

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